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尿道閉塞について

こんにちは!ケアスタッフの佐野です!
12月も終わりに近づき、本格的に寒くなってきましたね。
今回は冬に多い尿道閉塞についてお話ししていきます。

◎尿道閉塞とは
何らかの原因で尿道が閉塞してしまうことです。
これにより尿が出づらい、又は全く出なくなってしまいます。
多くは結石等が尿道に詰まることによって起こります。


結石とは結晶という小さな粒状のものが集まり石になってしまったもののことを言います。
食事が偏ったり、水分不足、ストレスや尿の濃度上昇の条件が重なり結晶化が起こります。
特に尿道が細く複雑な形をしている雄猫に多い、命に関わる危険な疾患です。

◎なぜ冬に多いのか
寒くなると猫も動きが鈍くなり、水を飲みに行くことが億劫になったり、
喉が乾きにくくなることで飲水量が減ってしまいます。
その結果、尿が濃縮され、その濃縮された尿が膀胱内に長時間溜まると
結石、結晶尿の要因になります。

◎症状
閉塞してからの時間、閉塞の程度によりさまざまな症状が見られます。

〇初期〜
・何度もトイレに行き、排尿姿勢をしているが尿が出ない
・血尿
・排尿時に異常な鳴き声を上げる
・陰部周辺を舐める
・粗相をする

〇末期
・ぐったりしている
・食欲がない
・低体温

閉塞の時間が長ければ長いほど腎臓に負担がかかり、状態は悪くなってしまいます。
最悪の場合尿毒症になり、死に至る可能性もあるため、上記のような症状が見られる場合はすぐに動物病院を受診しましょう。

◎予防(再発防止)方法
〇トイレ環境
・こまめにトイレを綺麗にし、毎日尿の量と色をチェックする。
・トイレは頭数+1個用意する。

〇飲水
・水飲み場を増やし、いつでもお水が飲めるようにする。
・新鮮で綺麗なお水を用意する。

〇食事管理
・泌尿器疾患用の特別療法食を与える。
→当院にも取り扱いがあります。いつでもご相談ください!
・ドライフードをふやかし、飲水量を増やす。

〇定期的な尿検査
・症状が無くても尿中に結晶等が無いか尿検査をしましょう!
 尿検査では結晶の他にも腎機能や糖尿病のチェックも出来るので
 他の病気の予防や早期発見にも繋がります。
 おしっこを持ってきて頂ければすぐに検査が出来るので定期的に検査してあげましょう!

◎最後に
以上のように尿道閉塞はとても危険な病気です。
季節を問わず起きる病気ですが、冬に多いと言われているので、
冬は特に愛猫の尿の様子をよく観察してあげて下さい。
尿道閉塞は早期発見が大事になってきます。
少しでもおかしいと思ったらすぐに病院を受診しましょう!

引用文献:動物看護専門誌as

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