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体表腫瘤について

こんにちは、ケアスタッフの嶋田です。

わんちゃんや猫ちゃんの体にできものやしこり(体表腫瘤)を見つけたことはありませんか?

体表腫瘤には、すぐに健康に悪影響を与えることのないものもありますが、命に関わる病気の場合もあり注意が必要です。

〈しこりとは?〉

できもの、腫瘤、こぶなどの「かたまり」のことです。

硬いものややわらかいもの、どこまでがしこりかの境界が分かりやすいものやわかりにくいもの、しこりが皮膚と一緒に動くものや動かないもの、脱毛や赤みが生じるものや生じないものなどその様子はさまざまです。

巨大な脂肪腫

体のさまざまな箇所に発生するため、注意が必要です

〈しこりを見つけたら〉

見た目だけで良性か悪性かを判断することは困難です。見つけたら早めに病院で相談しましょう。悪性腫瘍の場合、早急に治療しないと、命に関わるリスクがあります。

しこりを発見したら、飼い主さんに確認してほしいことがあります。

以下の項目について確認し速やかにご来院ください。

・しこりを見つけたのはいつ頃か

・どのくらいのペースで大きくなっているか

・大きくなったり、小さくなったりしているか

・痛みやかゆみがあるのか

・わんちゃん猫ちゃんの様子の変化はあるのか


注意点としては、しこりを触り続けると、刺激されてしまい、炎症を起こしてさらに大きくなってしまうことがあるため、むやみに触らないように気を付けましょう。


以前からあり、大きさがほとんど変わらない場合には良性の可能性が高いですが、早めに動物病院に行って確認してもらうのがおすすめです。

〈しこり(体表腫瘤)の症状〉

脂肪腫や組織球腫のような良性の腫瘍では、無症状のケースもみられますが、悪性腫瘍の場合、自壊により化膿したり、痛みを伴ったりすることもあります。

良性腫瘍でもあまりに大きすぎると、歩行など生活に支障が出るので注意が必要です。

直径1cm大の嚢胞状腫瘤(病理組織検査の結果、非腫瘍性の乳管拡張と判明)

できものが小さなうちに気付くためには、日頃から体を撫でたりよく見てあげることも非常に大切です。コミュニケーションも兼ねて是非こまめに触ってあげましょう。なるべく小さいうちに診断・治療を行うことで治療の負担も軽いです。

 

何か気になることがあれば、ご気軽に病院にご相談ください。

引用文献 動物看護専門誌as 2021.No10

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