こんにちは。獣医師の熊野です。
初めて子犬をお家に迎えた方は、まず何をしに動物病院に行けば良いのかがわからなかったり、さらにはワクチンや避妊・去勢の手術のことなど、気になることがたくさんあることと思います。
今回は新しい家族を迎えてから、動物病院に来院される際にやっておきたいことのお話をしていきます。
- 〈ワクチン〉
ワクチン接種は風邪や下痢などのウイルス感染症から守るためにとても重要です。体内の抗体量をしっかりと増やすためには複数回接種する必要があり、当院では初回接種時の月齢によって2種類の接種プログラムを実施しています。
初回接種時月齢2か月以下の子 | 初回接種時月齢2か月を過ぎている子 |
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混合ワクチン (1回目) | 混合ワクチン (1回目) |
混合ワクチン (2回目) | 混合ワクチン (2回目) |
混合ワクチン (3回目) | 狂犬病ワクチン |
狂犬病ワクチン | |
犬の場合は狂犬病ワクチンの接種が義務となっていますので、混合ワクチンを接種した後は狂犬病ワクチンの接種も行いましょう!
- 〈糞便検査 〉
犬回虫やコクシジウムなどの寄生虫や、トリコモナスやジアルジアなどの原虫に感染していたり、腸内細菌叢が乱れてしまうと軟便や下痢になる可能性があります。特に小さいうちはお母さんのお腹の中にいる時に感染したり、ペットショップやブリーダーさんのところで他のわんちゃんから感染しているリスクが高いので、うんちの硬さに関わらず、糞便検査をしておくことをおすすめします。
糞便検査は色や形、粘膜の有無や状態、匂い等を肉眼で確認後、顕微鏡でも観察します。
お散歩中やお家で採便したものを受付時に渡していただけるとスムーズに検査、診察ができますが、お家での採便が難しい場合は診察時に採便します。お持ちいただく際は、正確な診断を得るために、なるべく新鮮なうんちを乾燥しないようにラップやビニールなどに包んでいただくのがオススメです。
- 〈ノミ・ダニ・フィラリア予防 〉
ノミ・ダニは13℃以上になると繁殖が可能となるので、通年での感染予防が推奨されます。
フィラリアは蚊によってわんちゃんの体内に運ばれるため、蚊が発生するリスクのある5月~12月は感染予防を行う必要があります。
当院では様々なタイプの予防薬を取り扱っておりますので、その子に合ったものをご一緒に考えて処方させていただきます。
詳細はノミダニフィラリア予防についての記事も参考にしてみてください。 (https://svh.jp/2023/04/01/%e3%83%8e%e3%83%9f%e3%83%bb%e3%83%80%e3%83%8b%e3%83%bb%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%a9%e3%83%aa%e3%82%a2%e4%ba%88%e9%98%b2%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/)
- 〈避妊・去勢手術 〉
体重など発育具合によりますが、生後6か月齢から避妊・去勢手術が可能です。
手術方法はイラストなどを使用しながら、また手術前後の流れや注意事項も説明させていただきます。
来院された際は是非相談してください!
- 〈その他 〉
まだ小さいワンちゃんは自分の限界がわからず、つい遊びすぎてしまうことがあります。しかし、体力が少ないため疲れてしまうと体調が悪くなることがあります。
少し遊んだらしっかり休憩して疲れないように気を付けましょう!
詳細やご不明な点は、診察の時に説明させていただきますので、お気軽にご相談ください。