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狂犬病について

こんにちは、愛玩動物看護師の古川です。

4月に入り、狂犬病予防のシーズンとなりました。

今回は、狂犬病についてお話ししていこうと思います。

●狂犬病とは

ラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルス(Rabies virus)の感染によって引き起こされ、人や犬、猫をはじめとしたすべての哺乳動物がかかる人獣共通感染症です。狂犬病に感染し発病した場合は、有効な治療法はなく、人も動物も重篤で悲惨な神経症状を伴いほぼ100%死亡します。「最も致死率の高い病気」としてギネス記録にも登録されているほどです。

●狂犬病予防ワクチンを打たないとどうなる?

狂犬病予防法の規定では、予防注射を受けさせなかった犬の所有者には20万円以下の罰金が科せられます。この罰金は交通違反の反則金とは異なり「前科」として残ります。

病気や老齢などの理由で狂犬病予防注射の接種が難しい場合には、猶予証明書も病院で発行していますので詳しくはお問い合わせ下さい。

●症状について

潜伏期間は約1〜3ヶ月で、最初は発熱や倦怠感、頭痛、筋肉痛などの症状から始まります。

徐々に進行していくと興奮や不安状態、幻覚が見えたり異常に攻撃的になったり水を怖がるなどの症状が出てきます。最終的には昏睡から呼吸停止で発症するとほぼ100%死亡する大変危険な病気です。

●最後に

狂犬病ワクチンは普通の混合ワクチンと比べて副反応は少ないと言われていますが、

念の為打った後は激しい運動はせずお家で様子をみるようにしましょう。

参考文献 動物看護雑誌as 2020年6月号